演劇・音楽・古典…「シアターユニット・サラ」を主宰する劇作家、実村文のサイトです。

<真夜中の突撃 2009.2.24>


 マゴ台風は無事通過しましたか?(笑)
 私のほうは合宿がぶじ終わって、いま帰りの電車の中です。

 今回は珍しいバロックオペラで、あらすじが込み入っていて、結局最後までよくわかりませんでした(笑)。とにかく、素敵な王様がいて、彼を含めて3組のカップルができて大団円になることだけわかりました(笑)。

 私は今回、歌の個人レッスンに申し込んだら、それは自動的に「本番」でソロを歌うということだったらしいのです!もちろんみんなでよってたかって1つの役を歌うので(笑)、私は1つだけアリアをもらいました。男の子の役です。モーツァルトのケルビーノみたいに、古いオペラによくある、メゾソプラノやアルトが男装する役です。

 どうもこの若者は、初恋で、何か難しい相手(身分違い?)を好きになってしまって、しかもその相手を間違って殺してしまったと思い込んで、たいそう嘆くのですが、彼女はちゃんと生きていてハッピーエンドという、感動的なんだかまぬけなんだかわからない役のようでした(笑)。

 しかも私がもらったのは、登場いちばんに歌うアリアで、まだ恋をする前で、「オレに女はいらないぜ」と粋がっている時の彼なので(笑)、とても楽しかったです。(本当の題はもっと格調高くて「喜べ、わが自由なる魂よ」というのですが、要するにそういう歌です(笑)。)

 50人くらいの人の前で、しかもドイツ人の前でドイツ語で!歌ってしまいました。でもとても和やかな雰囲気で、なんとほとんどあがりませんでした。

 私はこの男装役(「ホーゼンロール」=ズボンの役というそうです)がすっかり気に入ってしまったので、これからもこういう歌を歌う機会があるといいなと思います。少なくとも、嫉妬に燃えるお姫様などよりは、ずっと性に合っているようです(笑)。

 5日間ずっと雪でしたが、とても心温まる合宿でした。