演劇・音楽・古典…「シアターユニット・サラ」を主宰する劇作家、実村文のサイトです。

<真夜中の突撃 2008.11.30>


 そちらは、大晦日ですね。お母さんは、いえいえ、お父さん「も」(笑)、大忙しではないでしょうか。
 こちらはのんびりとした年の瀬です。

 今日は、ちっちゃいけれどとっても嬉しいことがありました。
 銀行でお金をおろそうとして、機械のところに並んでいたら、私の前の女の人が、明細書に読みふけりながら、首を振り振り、立ち止まっていました。
 そして、私が機械のところへ行ったら、まだ彼女のお金が機械の口に残っていたんです。

 びっくりして、「貴女のお金が…」、と言って、お札を取ってお渡ししました。とっさのことで金額は見ていませんが、たぶん50、20、10ユーロ札の、計80ユーロじゃないかと思います。

 奥さんはたいそう喜んで、「私、こういうことしょっちゅうあるんですよ」と仰るので、「私もなんです」と言いました。ウソだったんですけどね(笑)。

 そして私がお金をおろしていると、まだ戸口のところでご自分のバッグをかきまわしておられるので、どうしたのかなと思っていたら、戻っていらして、
「お礼に、これ差し上げるわ」
と、3センチくらいのチョコレートのこぶたちゃんをくださったのです!

 私もあんまり嬉しくて、「私何もしてませんのに」と言ったら、「いいえ、本当にありがとう」とにこにこして去って行かれました。

 こぶたちゃんは可愛すぎて、とても食べる気になれません。小さな透明の袋に入って、赤いリボンがついているので、これをお正月のお飾りにしようと思います。
 ヨーロッパではこぶたはマスコットとして人気があります。(くまのプーさんのいちばんの親友もコブタなんですよね。)ぶたは子だくさんなので、子孫繁栄・商売繁盛の意味があるし、「とってもとっても嬉しい」ことを、「どろんこ遊びをしているこぶたのように嬉しい」と言うんだそうです。

 そんなわけで、私は今日、「どろんこ遊びのこぶたのように嬉しい」気分です!(笑)